格闘技の選手はほぼ全員といっても言いぐらい脂肪の少ない引き締まった身体をしていると思います。
なぜ、引き締まった身体をしているのかというと格闘家は基本的に減量をしているからであります。格闘家の減量と一般の人が行うダイエットは体重を落とすという意味では同じですが、厳密に言うと違ってきます。
この記事では格闘家が行う減量、水抜きとはなんであるか説明していきたいと思います。
格闘家が行う減量
格闘技の試合を行う上で選手間で契約体重が決められます。
決められた日に計量というものが行われ、計量時にその契約体重を下回らなければ計量失敗となり、選手は契約違反となってファイトマネーの減額や試合ができない等厳しいものになります。
2021年大晦日に行われた上記の「斎藤裕VS朝倉未来」の試合であれば計量日に体重を66㎏以下にしなければなりません。
プロの格闘家は決められた日までに契約の体重をつくる義務がございます。
格闘家は日々激しいトレーニングを行い極限までに体脂肪を削り、水抜きをして体重を落とし契約の体重まで落とします。
減量をしなくても良いのでは?

別に減量をする必要もないと一般の方は思うとは思いますが、ナチュラル体重が66㎏の人と計量当日に66㎏になっている選手とでは、試合当日に体重差が生まれてしまいます。
格闘技の試合は大体が前日計量になっており、計量を終えた選手は水分の摂取、食事といったいわゆるリカバリーを行い体重を増やします。格闘技における体重差というのは、超重要であり体重が重い人の方が基本的には有利となります。
朝倉未来選手は66㎏の計量を終えると、試合当日には72㎏程度となるようです。総合格闘技におけるライト級というのは一般的に70㎏になるのですが、1階級以上の体重差が生まれてしまう事になりますので大体の選手は減量を行います。
余計な脂肪を落とす事で身体のキレが増すという利点もございます。
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水抜きとは何か?
食事の節制等で余分な脂肪を除いて減量をしても、格闘家のほとんどは計量前日には契約体重に合わせる為に水抜きというものを行います。
水抜きとは言葉の通り身体の水を抜く事でございます。英語ではドライアウト(Dry Out)と言ったりもします。
格闘家は普段の練習から体脂肪を削っている為、脂肪だけでは体重を落とせなくなります。人間の身体の60%は水分でできていると言われている為、その水分を抜く事で体重を落とします。
この水抜きが選手にとって非常に過酷なものとなり、試合以上にきついと言われております。
この水抜き中の事故により死亡した選手もいる等非常に危険な行為であるため、一般の方は真似をしないようにご注意をお願いします。
水抜きのやり方
基本的に選手は計量の前日か計量日の朝に水抜きを行います。
基本的には水抜き中は水を飲まずに(少し飲みながら行う選手もいます。)サウナや半身浴で汗を出す事で体内の水分を抜きます。唾を吐く事で水分を出す選手や、服を着こんで運動して汗を流して水分を抜く選手もいます。選手によってさまざまであります。
YouTubeで格闘家の減量動画に載ってありますので興味のある方は下記からご視聴ください。
脱水に近い為非常に危険ではありますが、こういった事を乗り越えてプロ格闘家は試合をしております。
リングに上がるだけでも命がけなんです!
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格闘家の減量とダイエットの違い
格闘家の減量と一般のダイエットは目的が違います。
格闘家のダイエット:体重を戻す前提で体重を落としリカバリーをすることで最高の身体に仕上げる事。
一般のダイエット:リバウンドをしないように体重を落とし理想の体重にすること。
格闘家の方は体重を戻す前提で身体づくりをしています。水抜きの為に塩分をカットしたりするため、減量の方がきついイメージがあります。
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