本屋大賞にノミネートされた「六人の嘘つきな大学生」のあらすじ紹介をネタバレ込みで行います。
この小説は就職活動時の特殊な心理状態に起きた事件が題材になっております。
就職活動をしたことのある方は当時の就職活動が思い浮かぶのではないのかと思います。就職活動の時って変に意識が高くなったり、緊張感があったりと特殊な心理状態ですよね。
伏線の回収、最終選考の緊張感。本を読む手が止まらないくらいにおもしろいです。
ここからはネタバレになるのでご注意をお願いします。
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あらすじ
この小説は伏線がばらまかれており、物語が進むにつれて伏線が回収される心地よさを味わえることながら、社会人なら誰もが経験する就職活動の心理状況と就職活動の闇の部分が書かれているところがあり多くの人に共感を得る事ができるため人気がでているのではないのかと思います。
物語は2部に分かれており、就職活動時と就職活動後で主人公が変わります。
登場人物
「六人の嘘つきな大学生」の主な登場人物を紹介します。
この六人とはスピラリンクスの最終選考、グループディスカッションに残った学生であります。
スピラリンクスは成長著しい企業であり、時代の流行を作っている企業です。
大卒初任給は50万円と驚愕の給与であり、倍率が高く、この六人は初の新卒採用で5000人以上の中から残ったメンバーであります。
- 【最終選考に進んだ六人の大学生】
- 波多野祥吾
- 立教大学経済学部
- 散歩サークルに所属
- 主人公の1人
- 嶌依織
- 早稲田大学社会学部
- プロントでバイトをしている
- 主人公の1人
- 久賀蒼太
- 慶應義塾大学総合政策部
- 頭が良く、リーダーシップがあり、六人をまとめる存在
- 口癖は「フェア」
- 袴田亮
- 明治大学
- 体格がでかい、ムードメーカー
- 高校では野球部キャプテン
- 矢代つばさ
- お茶の水女子大
- 美人
- ファミレスでバイトをしている
- 森久保公彦
- 一橋大学
- 口数は少ないが、かなり知的
- 波多野祥吾
- 【スピラリンクス】
- 鴻上
- 人事部長
- スピラリンクスを退職する
- 鈴江真希
- 若手社員
- 鴻上
- 【その他】
- 波多野芳恵
- 波多野祥吾の妹
- 相良ハルキ
- 薬物中毒が発覚した歌手
- 物語終盤で意外な真実が明らかになる
- 波多野芳恵
物語はどのように展開していくか?
主人公である波多野祥吾はスピラリンクスの最終選考へ進みました。
会議室に集められた六人は採用担当の鴻上から「最終選考はグループディスカッションを行い、結果次第では六人全員を採用する」と告げられます。
6人のチーム、まさしく一つの部署、グループを結成して作り上げる「チームディスカッション」を行ってほしい、当日までに最高のチームを作り上げてきてください」と鴻上に言われたため、六人の大学生は交流深めるため、また、情報収集のために定期的に会うように約束をします。
お互いの事を知り、全員で合格しようと決起集会を兼ねた食事会(飲み会)をする等関係は深まっておりました。
しかしながらその食事会の帰り道に六人のもとにメールが届きます。
そこには最終選考のグループディスカッションの中で、「自分たちで合格者を1人だけ選ぶように変更となった旨」が書かれていました。
そして、迎えたグループディスカッション当日。誰が最善の合格であるのか議論が進む中、会議室の隅に封筒が落ちている事に気づきます。
その封筒の中には六人の秘密が晒された写真と告発文が入っておりました。
30分毎に投票をしていき、最終的に獲得票が多かった人が内定になるというルールになったのですが、この封筒の中身の告発内容によって投票結果を大きく左右することになります。
「この封筒を用意したのは誰なのか?」「内定者は誰なのか?」
内定を獲得したのは誰であるか?犯人は誰であるのか?
告発内容
封筒の中身が以下の順番で晒されていく事になります。封筒の中身は告発文と写真です。
久賀蒼太が最初に袴田亮の告発文を出してしまったせいで、ほぼ全員の告発文が露呈することになりました。
- 袴田亮
- 高校野球部時代のいじめにより部員を自殺に追い込んだ
- 久賀蒼太
- 恋人を妊娠させ、中絶させ、恋人関係を解消した
- 矢代つばさ
- キャバクラ店で働いている(皆にはファミレスでバイトしていると言っている)
- 森久保公彦
- 高齢者を対象としたオーナー商法に加担していた詐欺師
- 波多野祥吾
- 大学1年生のとき、サークルの飲み会で未成年飲酒をしていた。
- 嶌依織
- 最終選考時は明らかにされない
告発の内容はかなり重く、投票結果に大きく影響していき、最初の段階で票を獲得していた久賀蒼太、袴田亮に票が入らなくなり、波多野や嶌に票が入っていく事になります。
グループディスカッション終盤には久賀蒼太が写真にノイズがある事を見つけ、写真は同一人物によって撮られている事に気が付きます。
写真が撮られている日時にアリバイを証明できなかったのは波多野祥吾だけでした。
そんな中、波多野の告発内容が晒されるのですが比較的に軽い内容であったため、完璧に犯人だと思わされます。
波多野は自分の告発内容で真犯人が誰であるか気づきましたが、「真犯人はお前だ」といっても信じてもらえる状況ではなく、形成逆転はできませんでした。
波多野は「嶌さんの悪事を見つける事ができなかった」と自ら犯人であるような発言を行い、選考中に部屋を飛び出して辞退をしたので内定を得る事はありませんでした。
合格者は誰であったか?
合格者は嶌依織でありました。
ここで真犯人は嶌依織であったのかと騙されてしまいますが、実際は違います。そういう風に思わされてしまう上手い描写があります。
波多野が好意を寄せている嶌が犯人であると波多野が思ったような描写がありましたので自暴自棄になって波多野は自身が犯人であると認める発言をし、嶌が最終的に票を獲得したと思っておりました。
しかし、波多野は真犯人に気づいていたため、好意を寄せていた嶌が内定を得る事ができるように嶌の悪事はなかったと発言し、封筒を持ち逃げだしたのでした。
これは「自暴自棄になろうとする心をどうにか律し、最善の策を考える。捻りだすようにして最後の反攻の手立てを講じた僕は、奥歯を思い切りかみしめてから言葉を紡いだ」という描写の後に、犯人は自分であると認める発言、嶌の悪事はなかったと発言したことからわかります。
間違っても真犯人が内定を獲得することだけは避けたいと思うのは当然ですよね。
犯人は誰か?
嶌伊織はスピラリンクスの内定を獲得し、スピラリンクスに入社しました。
スピラリンクスは急成長しており、嶌伊織も仕事に奮闘しておりました。そんな中、波多野芳恵(波多野の妹)と名乗る人から会社に電話があり、波多野祥吾が亡くなった事を告げられました。
遺品から嶌伊織に宛てたものがみつかった為、波多野の家に行く事になりました。
妹の波多野芳恵からクリアファイルを渡され「犯人、嶌依織さんへ」と書かれた紙きれとUSBメモリと小さい鍵が挟まっておりました。
USBメモリの中を調べると「犯人、嶌依織さんへ」「無題」の2つのタイトルのファイルがありました。
「犯人、嶌依織さんへ」のファイルには鍵がかかっており、開く事ができませんでしたが、「無題」のファイルを開けました。
「あの就職活動で発生した事件にもう一度向き合った調査の結果をここにまとめる。犯人はわかりきっているが、今更、犯人を言及するつもりはない。自分の為にあの日の真実が知りたかった」といった内容でした。
嶌依織は完全に波多野が犯人であると思っていた為、(というより波多野が自分で犯人であると認めていた)波多野が犯人でなかったことに驚愕します。
この事実を知り、嶌依織は真犯人を突き止めるために行動します。かつてのメンバーに会いに行く事にしました。
まとめ
真犯人は誰であるのか気になりませんか?
他のサイトを調べれば、真犯人が誰であるのかわかると思いますが、この本は伏線の回収や、人間の表と裏、就職活動の闇等メッセージ性もあり非常に面白いですので自身で読んでみた方が良いと思います。
【新情報】六人の嘘つきな大学生 映画化決定!
六人の嘘つきな大学生が実写映画化される事が発表されました。
公開時期、キャスト等は現時点では不明ですが、非常に面白い作品であったために大変楽しみであります。
映画化の前に原作読んでみましょうね!
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